『手段からの解放:シリーズ哲学講話 (新潮新書 1072)』
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(著) 國分 功一郎
出版社 ‏ :‎ 新潮社(2025/1/17)
ISBN:4106110725
「楽しむ」とはどういうことか――?
「カント」「嗜好品」「目的‐手段」から、現代の病理に迫る!
「楽しい」って何なのだろう? 『暇と退屈の倫理学』にはじまる哲学的な問いは、『目的への抵抗』を経て、本書へと至る。カントの哲学をヒントに、「嗜好=享受」の概念を検証。やがて明らかになる、人間の行為を「目的と手段」に従属させようとする現代社会の病理。「嗜好=享受」を奪うことは、人間に病としての依存症への道を開く。
剥奪された「享受の快」を取り戻せ。「何かのため」ばかりでは、人生を楽しめない――。見過ごされがちな問いに果敢に挑む、國分哲学の真骨頂!
【目次より】
はじめに――楽しむことについての哲学的探究
第一章 享受の快─―カント、嗜好品、依存症
生存にとっての余白/楽しむとはどういうことか/嗜好品についての哲学的考察/カントのタバコ論/目的から自由である快適なもの/享受の快が手段にされる時/病的になること/目的に駆り立てられる生/依存症の問題/目的への抵抗、手段からの解放/生活の手段化 etc 
第二章 手段化する現代社会
初めてのカント論/『暇と退屈の倫理学』で書き残したこと/目的に対立する嗜好品――嗜好品とは何か/快適・美・崇高・善――四つの「快」/目的からの自由――快適なもの/享受の快の消滅/問題はむしろ手段/違法薬物の問題/依存症と自己治療仮説 etc
おわりに――経験と習慣
(著者プロフィール)
國分功一郎(こくぶん・こういちろう)
1974年千葉県生まれ。早稲田大学政治経済学部を卒業後、東京大学大学院総合文化研究科修士課程に入学。博士(学術)。専攻は哲学。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。著書に『暇と退屈の倫理学』『中動態の世界――意志と責任の考古学』『スピノザ――読む人の肖像』『目的への抵抗』など。
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